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ルレナバケ直通
おサルきまぐれ日記

 


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フェアトレードについて

ここでちょこーっとマジメなお話。

 「ふぇあ・とれーど」って、聞いたことありますか?
英語で「フェア Fair」な「トレード Trade」、つまり日本語で「公平」な「取引き」。

 今の世の中、ひとりの消費者として、ちょっとお買い物するにも、いろんな問題に遭遇することがあります。例えば、国産だと書いてあるのに、じつはそれが嘘の表記だったり、添加物や着色料など、原材料表示に虚偽があったりなど、スーパーや一般店舗に並んでいる商品が、必ずしも安全で信頼できるものだとは限らない、という物騒な世の中になってきました。

 一方、生産者の側には、ますます不当な条件が押しつけられていることが多いです。近頃、百円均一ショップなんてのも増えてますよね。経済のグローバル化、自由化にともなって、多国籍企業同士の競争やらで、次々と大量生産される商品たち。どうしたら、そんな激安の価格で商品を売れるのか。どこから資源を得て、誰に作らせているのか。よくよく考えてみたら、恐ろしくなっちゃいませんか?

 なぜなら、多くの場合、商品の価格を可能な限り下げるため、経済力の弱いヨソの国の資源をめいっぱい使って、現地の人々を、低賃金でマンパワーとして、厳しい労働に使っていたりしているワケです。これは、環境破壊、文化破壊、人権侵害の行為です。

「なんてひどいんだ、企業め!」

 でもでも、ここでひとつ考えてみてください。そうやって作られた商品を、もし知らないうちにあなたが買っちゃっていたとしたら、それがあなたの本意ではないとしても、無意識のうちにあなたも、多国籍企業たちが犯す、環境破壊や貧富の差の拡大に加担している共犯者、ということになってしまうんです。残念ながら。

 そこで、そのお買い物の落とし穴に気づいた善意ある人たちが、今の無関心消費社会を変えよう!として活動するなかで生まれたのが、「フェア・トレード」というコンセプトです。これは、一方の生産者と他方の消費者が、顔の見える環境で、労働と資源の価値に見合った適正な価格で商品の取引きをする、つまり、生産者と消費者の間で互いに納得がいった上での公正な取引。 そして、この「公正な取引き」は、消費者に商品に対する安心と信頼を与えるのはもとより、生産者たち(特に、アジアやアフリカ、中南米などの農村地域や都市の労働者たち)に、仕事に見合った賃金=生活保障を提供し、人々が、他国からの援助に頼らず、自らの力でそれぞれの暮らしを向上するための機会を与える、という大きな意味を持ちます。

 ヨーロッパの国なんかでは、比較的、フェアトレードに対する市民や企業の関心が高まりつつあります。特に注目されているのが、アフリカ、中央・南アメリカの国々で輸出用に作られ、自由競争によって年々値段が落ちてきている、バナナやコーヒー、紅茶、チョコレート、フルーツジュースなどの農作物とその加工品で、ヨーロッパの大きなスーパーでは、フェアトレードのコーナーが個別に設けられていたりします。 例えば、ワタシの大好きなバナナ売り場に行くと、フェアトレードバナナ、有機栽培バナナ、特別な表示のないバナナ、と三種に分かれて並べてあったり。値段を見比べると、やっぱりフェアトレードやオーガニックの商品は、特別表示のない物よりちょこっとだけ高めですが、値段よりもその商品のルートに関心を持つ消費者たちがいる限り、個々のスーパーは消費者の需要に答えてくれるワケで、ある意味、企業の側も、「フェアトレード」を、一種のブランドのように考えているのかもしれません。

 この例から学べること。それは、消費者であるワタシたちひとりひとりが、受け身の立場ではなく、普段から積極的に、企業の活動を監視することが大切だということです。アレやコレやと、器用にごまかす企業の戦略に振り回されていることに文句を言うのもいいですが、ワタシたち消費者自身が、手にする商品の生産・流通過程にもう少しの関心と善意を持ち、倫理的にしっかりと判断することができれば、今とは逆の立場で、企業の戦略を書き変えることができるのかもしれないなぁ、と思うのです。

 みなさんは、どう思われますか?

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